地震、津波、台風、火山噴火など自然災害のランキング

世界の自然災害ランキングです。地震、津波、台風、火山噴火、ハリケーン、サイクロンの死者数や犠牲者数、行方不明者数などの被害状況です。歴代の順位。歴史に残る過去の大災害について、その教訓から学び、被害を少しでも減らしていきましょう。

世界の主な自然災害の犠牲者数(20世紀以降)

死者・行方不明者数(概数)(人)




バングラデシュ(サイクロン)1970 

 

300,000
中国・天津~唐山(地震)1976 

 

242,000
インド洋(地震/津波)2004 

 

226,000
ハイチ(地震)2010 

 

222,600
中国・甘粛省(地震)1920 

 

180,000
ミャンマー(サイクロン)2008 

 

138,400
バングラデシュ(サイクロン)1991 

 

137,000
トルクメニスタン(地震)1948 

 

110,000
日本・関東大震災(地震/火災)1923 

 

105,000
中国・四川(地震)2008 

 

87,500
イタリア・シシリー(地震)1908 

 

75,000
中国・甘粛省(地震)1932 

 

70,000
ペルー(地震/地すべり)1970 

 

70,000
インド(地震)1935 

 

60,000
中国(洪水)1949 

 

57,000
香港(台風/津波)1906 

 

50,000
イラン(地震)1990 

 

41,000
中国(洪水)1954 

 

40,000
バングラデシュ(サイクロン)1965 

 

36,000
イタリア中部(地震)1915 

 

30,000
チリ(地震/津波)1939 

 

30,000
ベネズエラ(洪水)2000 

 

30,000
マルティニク(火山噴火)1902 

 

29,000
イラン(地震)2003 

 

26,800
イラン(地震)1978 

 

25,000
アルメニア(地震)1988 

 

25,000
グアテマラ(地震)1976 

 

24,000
コロンビア(火山噴火)1985 

 

22,000
インド(サイクロン)1977 

 

20,000
インド(地震)2001 

 

20,000
日本・東日本(地震/津波)2011 

 

19,000
メキシコ(火山噴火)1982 

 

17,000
トルコ(地震)1999 

 

15,500
ホンジュラス(ハリケーン)1998 

 

13,700
タジキスタン(地震/地すべり)1949 

 

12,000
イラン(地震)1968 

 

12,000
香港(台風)1906 

 

10,000
イタリア等(地すべり)1916 

 

10,000
インド・オリッサ(サイクロン)1971 

 

10,000
バングラデシュ(サイクロン)1985 

 

10,000
メキシコ市(地震)1985 

 

10,000
インド(地震)1993 

 

9,800
インド(サイクロン)1999 

 

9,500
日本・阪神淡路(地震)1995 

 

6,300
フィリピン(台風)2013 

 

6,200
米国テキサス(ハリケーン)1900 

 

6,000
グアテマラ(火山噴火)1902 

 

6,000
台湾(地震)1906 

 

6,000
チリ(地震/津波)1960 

 

6,000
フィリピン(台風)1991 

 

6,000
インドネシア(地震/火山噴火)2006 

 

5,800
インドネシア(火山噴火)1919 

 

5,200
日本・伊勢湾台風(台風)1959 

 

5,100
エクアドル(地震)1987 

 

5,000
場所 死者・行方不明者数(概数)(人)
バングラデシュ
(サイクロン)
1970 30万
中国・天津~唐山
(地震)
1976 24万2,000
インド洋
(地震/津波)
2004 22万6,000
ハイチ
(地震)
2010 22万2,600
中国・甘粛省
(地震)
1920 18万
ミャンマー
(サイクロン)
2008 13万8,400
バングラデシュ
(サイクロン)
1991 13万7,000
トルクメニスタン
(地震)
1948 11万
日本・関東大震災
(地震/火災)
1923 10万5,000
中国・四川
(地震)
2008 8万7,500
イタリア・シシリー
(地震)
1908 7万5,000
中国・甘粛省
(地震)
1932 7万
ペルー
(地震/地すべり)
1970 7万
インド
(地震)
1935 6万
中国
(洪水)
1949 5万7,000
香港
(台風/津波)
1906 5万
イラン
(地震)
1990 4万1,000
中国
(洪水)
1954 4万
バングラデシュ
(サイクロン)
1965 3万6,000
イタリア中部
(地震)
1915 3万
チリ
(地震/津波)
1939 3万
ベネズエラ
(洪水)
2000 3万
マルティニク
(火山噴火)
1902 2万9,000
イラン
(地震)
2003 2万6,800
イラン
(地震)
1978 2万5,000
アルメニア
(地震)
1988 2万5,000
グアテマラ
(地震)
1976 2万4,000
コロンビア
(火山噴火)
1985 2万2,000
インド
(サイクロン)
1977 2万
インド
(地震)
2001 2万
日本・東日本
(地震/津波)
2011 1万9,000
メキシコ
(火山噴火)
1982 1万7,000
トルコ
(地震)
1999 1万5,500
ホンジュラス
(ハリケーン)
1998 1万3,700
タジキスタン
(地震/地すべり)
1949 1万2,000
イラン
(地震)
1968 1万2,000
香港
(台風)
1906 1万
イタリア等
(地すべり)
1916 1万
インド・オリッサ
(サイクロン)
1971 1万
バングラデシュ
(サイクロン)
1985 1万
メキシコ市
(地震)
1985 1万
インド
(地震)
1993 9,800
インド
(サイクロン)
1999 9,500
日本・阪神淡路
(地震)
1995 6,300
フィリピン
(台風)
2013 6,200
米国テキサス
(ハリケーン)
1900 6,000
グアテマラ
(火山噴火)
1902 6,000
台湾
(地震)
1906 6,000
チリ
(地震/津波)
1960 6,000
フィリピン
(台風)
1991 6,000
インドネシア
(地震/火山噴火)
2006 5,800
インドネシア
(火山噴火)
1919 5,200
日本・伊勢湾台風
(台風)
1959 5,100
エクアドル
(地震)
1987 5,000

(注)死者・行方不明者数5000人以上の自然災害を表示
(資料)内閣府「防災白書」(平成26年=2014年=版ほか)

東日本大震災の死者・行方不明者

青森県

死者3
行方不明者1
合計4
<死者の市町村別の内訳>
三沢市2
八戸市1

岩手県

死者4,302
行方不明者3,401
合計7,703
<死者の市町村別の内訳>
陸前高田市898
釜石市596
下閉伊郡山田町454
上閉伊郡大槌町432
宮古市375
大船渡市273
九戸郡野田村26
下閉伊郡田野畑村17
気仙郡住田町12
その他(盛岡市等)40

宮城県

死者8,842
行方不明者6,515
合計15,357
<死者の市町村別の内訳>
石巻市2,479
東松原市831
名取市725
気仙沼市644
仙台市610
本吉郡南三陸町374
牡鹿郡女川町360
亘理郡山元町343
亘理郡亘理町190
岩沼市137
多賀城市102
宮城郡七ヶ浜町78
塩竃市43
大崎市13
登米市12
その他(涌谷町等)70

福島県

死者1,496
行方不明者1,049
合計2,545
<死者の市町村別の内訳>
相馬市304
南相馬市270
いわき市187
相馬郡新地町52
双葉郡浪江町23
白河市10
双葉郡富岡町10
その他(須賀川市等)35

※都道府県別死者・行方不明者数は警察庁発表(2011年5月1日)
※市町村別死者数は各県警察発表
※死亡率は2010年国勢調査を用いて算出

自然災害リスクの高い都市ランキング

1.東京・横浜(日本)
2.マニラ(フィリピン)
3.珠江デルタ(中国)
4.大阪・神戸(日本)
5.ジャカルタ(インドネシア)
6.名古屋(日本)
7.コルカタ(インド)
8.上海(中国)
9.ロサンゼルス(米国)
10. テヘラン(イラン)

※スイスの再保険会社スイス・リーが2013年に発表

東北電力の原発が停止~前川原で震度4 (2003.05.27)

東北地方で地震

2003年5月26日夕に東北地方を中心とする広い範囲を襲った地震は、福島県でも原町市など2市3町1村で震度5弱を記録。東北電力や東京電力の原発の運転にもにも影響が出た。けが人や火災などの被害は無かったものの、いわき市で空き家のブロック塀が倒壊したり、交通機関に乱れが生じた。前川原で震度4を記録した

揺れ

福島県内では、浜通り中心に大きな揺れを観測、民家など29棟で屋根瓦が落ちるなどの被害が出た。いわき市内郷綴町の住宅街では、空き家の高さ約1メートル50のブロック塀が幅約3メートルにわたって倒壊したが、けが人はなかった。隣に住む会社員土田たまのさん(55)は、「夕食の支度をしていたら大きな揺れに続いてドスンという音がした。もしうちだったらと思うとぞっとする」と話していた。

相馬市では相馬市立中村一小の校舎窓ガラス29枚が割れ、福島市の県商工会館3階の窓ガラス1枚も割れた。福島県庁西庁舎8階では、ついたてのガラスが割れたり、天井の一部がはがれ落ちる被害が出たほか、10階のコピー室などではロッカーや棚が倒れて資料が散乱した。また、福島県内のビルのエレベーターの多くが揺れを感じて自動停止したが、管理会社には閉じこめられたという連絡は入っていないという。

生活

NTTドコモ本社によると、同社の携帯電話は福島県内でも地震発生直後から通話がしにくい状態になった。発信分は午後8時8分まで全体の87.5%がつながらず、着信分も午後9時35分現在、関東甲信越からの75%がつながらない状態。NTT東日本では、交換機保護のため規制を実施、加入電話でも一時、電話がかかりにくい状態になった。また、福島ガスによると、ガス漏れ事故は発生していないが、一部住宅ではメーターが揺れに反応し、ガス供給が停止。問い合わせが相次いだ。

東北電力女川原発3号機

東京電力福島第1、2原発(双葉、大熊、富岡、楢葉町)では、事務棟のファイル棚などが大きく揺れ、テレビが落ちそうになった。そのため職員は、揺れの大きさによって3段階に区分している警戒態勢のうち、最高レベルの態勢を整え、原子炉などの発電施設や構内を臨時パトロールしたが特に異常はなかった。

福島県内原発は10基すべてが停止しているが、仮に運転していた場合、東北電力女川原発3号機と同じように自動停止した可能性が高いという。

交通機関

福島県内の交通機関にも乱れが生じた。鉄道は、JR東北新幹線が地震発生直後から新白河駅以北で上下線の運転を一時見合わせたほか、在来線でも運休または低速走行の対応がとられた。

JR福島駅では、東北新幹線のホームで運転再開を待つ人たちが2時間近くにわたり長い列を作った。千葉県から福島県内の実家に帰省していたという会社員の男性(27)は「今夜中に自宅に帰れるかどうか心配」と話していた。

また、阿武隈急行、福島交通飯坂線が全線で、会津鉄道も一部区間で、それぞれ一時運転を見合わせた。

高速道路は、東北自動車道が白河インターチェンジ(IC)以北で速度50キロ規制となったほか、常磐自動車道、磐越自動車道でも一部または全線で同様の速度規制が敷かれた。

前川原の震度

福島県内の震度は以下の通り(震度4以上)。

震度5弱

鹿島町西町、相馬市中村、都路村古道、原町市三島町、富岡町本岡、小高町本町

震度4

双葉町新山、保原町宮下、川俣町五百田、楢葉町北田、大熊町下野上、新地町谷地小屋、福島市松木町、桑折町東大隅、川内村上川内、浪江町幾世橋、福島市五老内町、霊山町掛田、安達町油井、本宮町万世、大越町上大越、いわき市平、原町市本町、梁川町青葉町、玉川村小高、常葉町常葉、郡山市朝日、岩瀬村柱田、平田村永田、浅川町浅川、滝根町神俣、須賀川市8幡町、伊達町前川原、表郷村金山、中島村滑津、古殿町松川、飯館村伊丹沢、猪苗代町城南、東村釜子、泉崎村泉崎、いわき市小名浜、広野町下北迫、川内村下川内、月館町月館、天栄村下松本、矢吹町一本木、棚倉町棚倉、船引町船引、葛尾村落合、飯野町飯野

前川原(伊達市)で震度3 東北電力(2012.04.02、JDPアセットマネジメント)

福島で震度5弱/第1・第2原発/新たな異常なし

2012年4月1日午後11時4分ごろ福島県で震度5弱の地震があった。前川原(伊達市)では、震度3を記録した。東北電力の原発に影響はなかった。気象庁によると、震源地は福島県沖で、震源の深さは約50キロ。地震の規模はマグニチュード5.9と推定される。津波の心配はない。

東京電力によると、福島第1原発周辺で放射線量の数値に変化はなく、原子炉への注水や汚染水処理に異常はない。

福島第2原発でも新たな異常はない。

全国各地の震度は次の通り。

震度5弱

楢葉、富岡(福島)

震度4

角田、岩沼、大河原、丸森町役場(宮城)郡山開成、小名浜、いわき、白河東、相馬、田村、南相馬原町高見、川俣、天栄、中島、石川、玉川、平田、浅川、古殿、広野、川内、新地、飯舘(福島)日立助川、日立、日立十王、常陸太田高柿、高萩、北茨城、東海村(茨城)大田原湯津上(栃木)など

震度3

前川原(伊達市)、仙台、石巻桃生、塩釜、白石、名取、登米、栗原金成、東松島、大崎、蔵王、村田、柴田、川崎、亘理、山元、松島、七ケ浜(宮城)福島、郡山、白河、二本松、南相馬、本宮(福島)水戸、土浦、常陸太田、つくば(茨城)宇都宮、大田原、那須(栃木)など

青森・前川原にある東北電力

青森県上北郡おいらせ町西前川原、東前川原

東北電力の受付窓口は、同社の各管轄内の営業所に設けられています。

東北電力

前川原へ引越しする小口のお客様(50kVA未満)は東北電力 の管轄に入りますので、同社と電力契約をしなければなりません。引越し先への入居時には、ブレーカーを「ON」にしたら、東北電力 の「電気使用開始手続書」にお名前など必要事項を書き込んで東北電力 にご送付下さい、または東北電力 に電話でご連絡ください。

技術的あるいは料金等に関する質問

東北電力の電気料金に関する下記詳細は同社窓口でお問い合わせ可能です。

・基本料金
・電力量料金
・再生可能エネルギー発電促進賦課金
・太陽光発電促進付加金
・値上げについて
・支払方法、お支払い期限と延滞利息など

また、東北電力の事業所または営業所で直接料金を支払うことができます。 東北電力では契約アンペア、ブレーカーの容量の変更、電気配線工事、停電時の対応などの技術的な質問も受け付けます。

東北電力 の窓口受付時間、電話番号、住所

東北電力の管轄内には複数の事業所があり、お客様のお住まいの地域またはご質問の内容により、該当する電話番号が変わります。下に記した東北電力のカスタマーサービスの電話番号をご参照ください。
お引越し・ご契約の変更などのお問い合わせ0120-175-266.
その他のお問い合わせ 0120-175-466.
停電や緊急時のお問い合わせ0120-175-366.
東北電力のサイト上でも手続きできます。
但し、青森県上北郡おいらせ町前川原の近くにある東北電力の窓口まで直接ご来店を希望するお客様は下記の事業所一覧をご参照ください。

近くの電力会社

十和田営業所 (ひがしの) 022-225-2111
五所川原営業所 (田町) 022-225-2111
むつ営業所 (小川町) 022-225-2111
久慈営業所 (門前) 022-225-2111
沼宮内サービスセンター (沼宮内) 022-225-2111

近くの市区町村

電力会社 後川原 0120-175-266
電力会社 上ノ山 0120-175-266
電力会社 西上川原 0120-175-266
電力会社 海内 0120-175-266
電力会社 和田下 0120-175-266
電力会社 城ノ後 0120-175-266
電力会社 東上川原 0120-175-266
電力会社 天神林 0120-175-266
電力会社 野続 0120-175-266
電力会社 七戸 0120-175-266

JDPアセットマネジメントの中国経済分析

中国の経済情勢は楽観が許されない。 JDPアセットマネジメントによると、中国では1988年秋、建国以来、最悪のインフレを契機として、総需要抑制を目的とする経済調整政策が打ち出された。

スタグフレーション

JDPアセットマネジメントは、中国では、厳しい金融引締め策により、インフレ抑制は一定の効果をあげつつも、中国経済はインフレ下の生産停滞、すなわちスタグフレーションに陥ったと分析している。

同時に、経済調整は失業者の増加というさらに深刻な問題を生み出しつつある。

中国では毎年約1000万人の新規労働力が生まれるが、就業機会に恵まれる者は六〇〇万~七〇〇万人、その他は「待業」者となる。

個体戸

改革過程で生まれた「個体戸」、すなわち私営経済は「待業」者と農村の過剰労働力の受け皿となってきた。

しかし「個体戸」を象徴する農村の郷鎮企業は、金融引締めによる資金繰りの悪化、大・中型企業への「傾斜」配分による原材料の不足、脱税取締まりの強化などにより倒産、整理の段階を迎えている。

また基本建設投資の削減に伴う建設需要の低下は、都市での雇用機会を縮小している。

さらに財政は800億元といわれる内債を抱えたまま、インフレ補助金、工業企業の赤字補填など、歳出増加の圧力に直面している。

農業は1984年以来の豊作を迎えたものの、買上げ財源の不足のため、政府は「白条」(10U)を多発して農民の反発を買っている。

通勤中のマイカー事故、会社にも賠償責任

「通勤中のマイカー事故、会社にも賠償責任」に関するニュースです。(1988年10月13日)

通勤中の自家用車事故、会社にも賠償責任

建設会社を経営している中田利男さん(53)(仮名)は、従業員Aさん(22)がマイカーで帰宅途中、交通事故を起こしたことを聞いた。気の毒だとは思ったが、仕事中の事故ではなかったため、内心ホッとしていたのもつかの間、被害者から、中田さんの会社を相手として、損害賠償の請求訴訟を起こされた。裁判の結果、会社に対し治療費や慰謝料などを支払うようにとの判決が言い渡された。

「マイカーの事故なのに、なぜ雇用主にも責任があるのだ」。裁判当初はこんな疑問があった中田さんも、急増する輪禍の被害者を守るための法律制度を知って納得せざるをえなかった。もちろん、今度は会社がAさんに支払いの何割かを負担するよう求めることはできる。しかし、被害者に対する会社の責任がまず全面的に問われたのである。

運行供用者責任

事故は、従業員Aさんが出先の工事現場から直接、自宅へ戻る途中、小学生をはねて重傷を負わせたものだ。

裁判で、中田さんは、事故は、勤務終了後のことであり、車もAさん個人の所有であると主張した。しかし、結論は、自動車損害賠償保障法(自賠法)三条によって、会社にも「運行供用者責任」があるとされたのだ。

自賠法、そして運行供用者責任は、本格的な自動車社会が到来し、交通事故の死傷者が急増したことから、人身事故の被害者の保護、救済を強める目的で設けられた。言い換えれば、車の所有者や運転者のほか、車を他人に運転させて利益を得ている会社などを含めて、加害者としての責任を重くしている。

中田さんのケースをみてみると、まず、事故車の所有者で運転者でもあったAさんが、運行供用者として責任を負うのは当然だ。ただ、被害者側は、Aさんより資力がある会社を訴えることによって、確実に賠償金を得られるとみて会社を請求相手に選んだ。

そこで争点となるのは会社業務と個人の車の運転のかかわり。通勤にだけ利用している場合は会社に責任はない。しかし、業務命令による運転なら、個人所有の車でも、会社の責任が生じる。マイカーの業務利用をはっきりと禁止していればともかく、黙認していた場合は責任を逃れられない。

自賠法(三条)

中田さんの会社では、Aさんに対して、マイカー通勤を認めていたうえに、会社から工事現場への往復にもAさんの車を使うよう指示することもしばしばあった。そのため、Aさんには、走行距離に応じてガソリン手当などを支給していた。裁判では、これらの点から、Aさんのマイカー運転は、個人の利用の範囲を超えていたと判断された。

つまり、会社はAさんの車を業務のために継続的、反復的に利用して利益を得ていたうえ、勤務中に使わせることはAさんの車の自由な利用を制限していたわけだ。法律的には、会社は運行供用者として「運行利益」と「運行支配」があったとされる。

この利益や支配は、車を貸した友人が事故を起こした場合や、公道上にキーをつけたまま駐車したような所有者の不注意によって盗難にあい、その車が直後に事故の加害車両になった場合などでも、所有者の責任が問題になる。

輪禍で、一家の大黒柱を失ったり、長期間の治療を必要とするような事故では、多額の金銭補償を請求することが多い。その際、運転者ひとりに賠償を求めても、その能力がなければ現実的ではない。これを補っているのが、自賠法(三条)といえる。

「マイカー使用禁止」が万全

東京弁護士会弁護士「自賠法の運行供用者責任は、最近の判決では、かなり広く認められる傾向にあります。会社は、通勤を含めて従業員のマイカー使用を禁止しておくのが万全でしょう。仮に、マイカー通勤を認めるとしても、その業務利用は厳禁しておく必要があります。また、問題をこじらせないためには、ガソリン代、駐車料金、保険料などを会社で負担することは避けるべきでしょう」